首都圏から石川県への観光客誘致活動を官民一体で行う組織、首都圏石川県観光連絡協議会(畑浩樹会長=ゆのくに天祥販売促進部長)は4月24日、第16回通常総会を東京・千代田区の都道府県会館で開いた。
2015年3月に開業した北陸新幹線効果を持続させるため、引き続き積極的なPR活動を18年度も実施することなどを決めた。具体的には、旅行会社店頭を活用した個人客誘客キャンペーンを3回、団体誘致のための旅行業者訪問キャラバンを1回、旅行業者との情報交換会を1回行う。
第2部では、石川県観光戦略推進部誘客戦略課主幹の大西洋彰氏が「いしかわの首都圏からの誘客について」を講演。17年(1~12月)の主な観光地の入り込み状況について、兼六園279万7千人(14年比142%、16年比94・4%)、金沢城公園228万3千人(14年比184・1%、16年比101・1%)、県内主要温泉地288万5千人(14年比103・9%、16年比93・6%)、金沢市内主要7シティホテル62万5千人(14年比126・5%、16年比99・2%)と紹介。北陸新幹線3年目(17年3月14日~18年3月13日)の乗車実績については、856万9千人(前年同期比100%、開業前年同期比273%)と報告した。
また、18年度の主な取り組みとして(1)JRと北陸3県連携による通年誘客キャンペーン「日本の美は、北陸にあり」「ジャパニーズビューティ北陸」の展開(2)JR東日本・JR西日本連携による通年誘客キャンペーン「四季の美 五つ星」の展開(3)修学旅行の誘致強化―を挙げた。
修学旅行の誘致強化では、「いしかわ教育旅行ガイドブック」を作成し、学校や旅行会社に配布するほか、専門的な知識や経験を有する「修学旅行誘致戦略マネージャー」を配置するなどとした。
首都圏から石川県への修学旅行は、北陸新幹線開業前の14年度が11校・延べ宿泊人数1021人だったのに対し、15年度は19校・同3652人、16年度は36校・同6421人と拡大が続いている。